謹賀新年(ごあいさつ)

このブログを始めたのが、2011年の6月でした。
うさじまは、その前から、ニセ科学検証系のブログなどは好きでした。勤務先の自主勉強会のテーマでニセ科学DHMOネタなんかをやったりしたこともありました。けど、自分で書くというイメージもなかったし、世の中の誰か賢い人が、先に答えを見つけてしまうだろうから、私なんぞがしゃしゃり出るまでもないわ、と思っていました。


しかし、震災後、多くの不確かな情報が飛び交いました。そんななかで、うさじまが学生時代に学んだ農学にも関係するネタ、「ひまわりレメディエーション」が一躍脚光を浴びました。うさじまはちょっとイヤな感じがして(バイオレメディエーションがそんなに簡単に、高効率にできるのか?と)、元ネタを探し、論文を読みました。その結果、どうも望みは薄そうなんじゃないかと感じ、twitterでその旨を発言しました。しかし、当時はフォロワーが20人程度で、他に発言の場を持っていなかったため、きちんとした批判はできずにいました。当然、うさじま以外にも、呼吸発電さんらが早い時期から批判されていましたが、「ひまわりで救われる」という情報のキャッチーさにはかなわず、ひまわりへの期待は独り歩きしていったのです。


皆の関心がいったん薄れたあと、鉄腕ダッシュの実験も、農水省の実験も、良い結果は出ず、他にもっとよい除染方法があったことから、ひまわり騒動はなんとなく収束をしました。


うさじまは、この一連の騒動で、自分が「これは間違ってるんじゃない?」と思ったことを発言しても届かないもどかしさを感じ、また、いろいろな方々が、震災で大量に流されたデマを検証・訂正するアクションを起こされていることに発奮されて、自分の考えを書く場所が欲しいと思い、以前から別アカで個人的な情報収集にブックマークを利用していたはてなに、ブログを開設することにしました。


そうやって始めたブログですが、放射能関連のデマに関しては非常に世間の関心も高く、調べるのも書くのも遅いうさじまの出る幕はあまりなく、結局、少し前から知っていて気になっていた、ワクチン関連のデマ検証と、未だに副作用への偏見が強い低用量ピルの「神話」検証がメインになりました。


うさじまは、ずっと研究の現場にいた者ではありますが、研究者ではありません。また、とくに賢くて鋭い人間でもありません。ふつーのおばちゃんです。だから、「私なんかが、科学・医療関連の話題についてなにか言うというのは、おこがましいのではないか」と感じることもあります。でも、デマ訂正は人海戦術なのではないかと思うようになりました。ミームという概念でいえば、デマはとっても伝搬能力が高いミームでしょう。さっきのひまわりレメディエーションもそうなんですが(アレは一応完全なデマとはいえないかもしれないのですが)、人々の願望を叶える情報、わかりやすい情報、ついRTして誰かに教えたくなる情報なのです。ほっといてもどんどん増殖してしまうのです。だから、時間はかかるけど、一つ一つ調べて、わかったことを公開する、それで、デマへのカウンター情報の一つになれれば、少しは誰かの役に立つのではないか、というような気持ちでブログを運営しております*1


カウンターを見ると、昨年同時期に比べてアクセス数が8倍程度になりました。また、昨年はブログやtwitterを通して知り合った方が増え、実際にお会いできた方もいたり、ブログ記事の感想をtwitter等でいただくことがあったり、ブログのコメントにいろいろな方が書き込んでくれたりして、充実した一年だったと感じます。


本ブログの特性としてはてブ数/RSS登録者数比のバランスが悪い、つまり、固定読者が少ない傾向にあるようなので、今年の目標として、もうちょっと頻繁に更新して、あと読みやすい記事も書いて、記事ではなくブログの読者というものを獲得できたら嬉しいです。ユーモアや、面白い文章を書く才能に乏しく、速く書くこともできないので、なかなか難しいかもしれませんが…。


ともあれ、これまでこのブログを読んでくださったり、はてブしてくださったり、間違いを教えてくださったり、Twitterで情報提供してくださったり、感想をくださったり、RTしてくださった方々皆様に感謝しております。
本年も、よろしくお願いします!!

*1:…というか、ほとんどの記事は、「えー、ほんまかいな?!」→「デマじゃん!イラつく!」→記事に というような感じで、書いてしまっていますが…。もちろん、検証は極力冷静に、とは心がけております。