クラゲファンはもちろん、深海ファンも。ナイトアクアリウム@新江ノ島水族館

特別企画「ナイトアクアリウム」新江ノ島水族館

7月20日(日)〜11月30日(日)
17:00〜20:00
[開催期間中の休催日]
10月18日(土)、24日(金)
※10月18日(土)のふじさわ江の島花火大会が順延の場合、10月19日(日)も休催

開業10周年の新江ノ島水族館の特別企画、「ナイトアクアリウム」に行ってきました。17:00からナイト営業となりますが、特に別料金などは設定されていないので、早めに行って昼と夜の違いを楽しむことができます。


えのすいの目玉、クラゲ展示

えのすいと言えばクラゲで有名です。ガイドブックによれば、「癒やし」がコンセプトで、「クラゲを美しく見せるアート的な視点で」デザインされたクラゲファンタジーホールで、「世界一尽くしいクラゲの展示を目指す」そうです。

ドームのまんなかにあるクラゲプラネット。クラゲをより美しく展示するために考案した球形の水槽です。これは本当にキレイ。こんなの家にほしい。


ミズクラゲ


アカクラゲ


パシフィックシーネットル


名前忘れた。ホイミンみたいなやつ

クラゲファンタジーホールの夜バージョンは「海月の宇宙」と題したプロジェクションマッピング

夜バージョン、怪しく照らされるミズクラゲ


クラゲ画像などのプロジェクションマッピングとクラゲ水槽の共演。このプログラムは、「クラゲを題材とした美しい映像」と、「クラゲという生物の面白さ」「江ノ島水族館のクラゲへの取組み」を比較的バランスよく盛り込んだ感じで楽しめました。


クラゲファンタジーホールの隣は「クラゲサイエンス」のコーナーとなっていて、クラゲの飼育展示に長年取り組んできた江ノ島水族館ならではの、クラゲの生物としての特徴を紹介するような展示になっています。


作り方は不明だけど、クラゲをとっておける標本があるようです。


第一著者名に姓がなく、連絡先が「皇居」の論文(二人目の著者にも注目)。皇室との関わりも深いそうで、研究を紹介したコーナーがありました。


相模湾大水槽


えのすいで一番大きいのがこの水槽。イワシの群れが圧巻です。エイなどの大きい魚が通るとイワシがサーッと避けて行くのがカッコイイ!

大水槽では、ナイト営業時に「深海世界のオアシス」というプロジェクションマッピングが行われました。大水槽を背景に、深海生物が映し出されるファンタジックな映像。これはあくまで「深海生物を題材としたキレイな映像」で、ちょっと期待はずれでした。いや、映像自体はとてもきれいでしたし、後ろの水槽のいきものたちと共演する感じも素敵でした。
 

ハオリムシやユノハナガニがいる深海コーナー

新江ノ島水族館JAMSTECとの共同研究を行っていて、生きた深海生物を多数展示しています。中でもすごいのが「化学合成生態系水槽」。これ、一見地味なのですが、硫化水素を添加し、水温やpHや溶存酸素量をコントロールすることで、「深海底の熱水噴出域と湧水域、鯨骨域の持つ3つの特徴を1つの水槽内に再現し、各所に固有に生息する化学合成生態系の生物の長期飼育法に感する研究開発を行っている世界唯一の水槽(ガイドブックより)」なのです!


熱水噴出域や鯨骨域の模型。


化学合成生態系を再現するための装置の展示。


ハオリムシの殻?と、硫化水素濃度を調べるための装置だそうです。

この水槽の他にも、色々な深海生物が。

名前忘れた…


ウミエラの一種


ダイオウグソクムシ先生(なぜかこいつだけ名前シールが)


ユノハナガニ


触れるダイオウグソクムシの殻。見た目はダンゴムシみたいですが、手触りはカニに近い感じでザラザラしてとても硬かったです。


メンダコ標本
 
 

もう一つの深海展示「しんかい2000

深海探査船「しんかい2000」の実機が展示されています。

しんかい2000実機。1982年から2002年までの20年間、1411回の航行をしたそうです(えのすいガイドブックより)。


サンプリングのためのロボットアームとスラープガン。


深海探査のための防寒服。


この展示コーナーでも、ナイト営業時に「しんかい2000の冒険」というプロジェクションマッピングが行われました。しんかい2000本体にマッピングされるのは、20年間におこなってきた数々の探査とその成果、そして、引退後、クルーや研究者に見送られ、えのすいにやってくるまでの思い出の映像でした。引退した実機にその活躍の映像を投影するという演出が胸熱で、思わずほろりとしてしまいました。マッピングの規模などは小さく短いですが、内容的には一番これが印象深かったです。深海探査に興味がある方にはおすすめです。


しんかい2000の展示には他にもコックピットの実物大模型や深海高圧環境水槽の実物、深海探査の歴史がよくわかる年表などもあり、なかなか充実していました。

 

そのほか


ウミガメコーナーではえのすいトリーターによるトークがありました。カメは、夜なので寝ています。寝てるカメを見ながら、トリーターさんがウミガメに噛まれて大怪我をし、「カメに噛まれた人」として病院の看護師さんの間で話題になった話などを伺いました。ウミガメの中でもアカウミガメはかなり獰猛で、仕切りがないと骨肉の縄張り争いになり、甲羅も噛み砕く勢いだそう。また、ビニールが落ちているとあっという間に食べてしまうそうで、ゴミがプールに入るのを交代で見張っているそうです。海でも、ビニール食べちゃって死んでしまうカメが多いそうです。


イルカコーナーでは、暗闇で泳ぐイルカ(よく見えない)を見ながら、アニサキス海獣類の餌であるサバなどにいる寄生虫。これを殺すために必ず冷凍した餌を与えるそうです)のお話など。


館内は青色LEDの灯籠に照らされ、きれいでした。水族館のすぐ外がビーチで、夜の砂浜や江ノ島のタワーが見えるロケーションもよかったです。売店では、カクテルも。


見上げる水槽も、夜バージョン。



最近ナイトアクアリウムが流行のようです。葛西にも行きましたが、それぞれ工夫を凝らしていて楽しめました。それにしても、プロジェクションマッピングは外せない!って感じですね。えのすいは、美しく見せることと、生き物自体の魅力を伝えること、海洋生物を知り、飼育することの難しさや楽しさを伝えることバランスがよく、色々な人が楽しめると感じました。昼間よりも夜のほうが人が多く、人気の企画のようです。11月末までやっているので、興味のあるかたはぜひ。

 

おまけ


おみやげはこれ。


ダイオウグソクムシフウセンウナギが当たりました。右側は裏返すと跳ねるやつ。こちらもガチャポン、100円。

あと、今回の記事を書くのに非常に役立ったガイドブックは2014年10月1日初版発行とあります。オールカラー95ページで1500円(税抜き)。


江ノ島に来たからには…ということで近くのお店(「しらすや」)の生しらす釜揚げしらす、しめ鯖の三色丼と、しらすかき揚げ。

しらす自体の味は…淡白ですね。でも薬味とのハーモニーはおいしかった。


bills七里ヶ浜のパンケーキとホットサンド。表参道よりかなり空いてました!