社会科学の10の未解決問題(Natureダイジェスト)
Social science lines up its biggest challenges : Nature News
Natureダイジェスト2011年6月号、p20
リストの英文
- 人々に自分の健康に注意するようにさせるには、どうすればよいか?
- 社会はどのようにして支配力と回復力を備えた組織(例えば政府)をつくり出すのか?
- 人類の集合知を増やすにはどうすればよいか?
- アメリカの黒人と白人の間の「スキルの差」を小さくするにはどうすればよいか?
- 個人が持つ情報をまとめ上げて、集団として最善の決定をするには、どうすればよいか?
- ヒトが知識を創造し、表現する能力を、どうすれば理解できるか?
- 女性労働者の多くが、いまだに男性労働者よりも低い賃金しか得られないのはなぜか?
- 「社会的因子」は、どのようにして、「生物学的因子」になるのか?それはなぜか?
- まれにしか発生しないが重大な影響を及ぼすさまざまな出来事について、その衝撃に耐えられるシステムを構築するにはどうすればよいか?
- 社会過程、特に内戦が、長期にわたって持続したり、突如として変化したりするのはなぜか?
1900年に数学者フィット・ヒルベルトが23の重大な未解決問題のリスト(「ヒルベルト問題」)を作成し、以後100年間数学者の意識を集中させるのに役立ったのにならい、10大問題として設定し、「ロードマップを作成」したもの。
ハーバード大でのシンポジウムで決定し、2011年同大のウェブサイトで発表された。
個人的には、10にとても興味があります。
また、大震災や原発事故の発生を受け、5や9の課題の解決への期待は高まっているところだと思います。
社会科学についてはきちんと学んだことがないのですが、
人間社会が対象であるために実験や調査もなかなか困難が多そうです。
それでも、このような問題の解決は、社会の発展に欠かせないことは明らかですね。
良い成果が得られることを望みます。